最近よく耳にするようになった「ギグワーカー」という言葉。いったいどんな働き方のことをいうんだろう?
と、気になっていませんか?
2020年のコロナ禍で脚光を浴び始めた配達パートナー(宅配サービス)、中でもあの「UberEats」が日本でサービスを開始してから、日本国内でもギグワーカーという言葉が聞かれるようになりました。
2021年3月、中国ではギグワーカーの数が2億人を超えたとして話題になっています。

こんにちは。フリーライターのnakaです。ギグワーカーについて調べてみると、あれもこれもギグワーク!という発見がありました。私ももしかすると、ギグワーカーかもしれません。
ちょっと気になるギグワーカーの世界を、一緒に覗いてみましょう。
ギグワーカーって何?そもそもギグとは?
ギグワーカーのギグとは、音楽用語です。ライブ演奏での、曲と曲との間に短いセッションを入れる、あの感じ。

わかります?
曲ではなく、ツナギみたいな演奏のことです。
ギグワーカーとは、まさにそういう働き方のことを指します。
企業との雇用契約や委託契約を結ばず、基本的に単発の仕事を請け負って次につなげるといった働き方です。それが通常スタイルなので、つまりずーっとギグをしているということになりますね。もちろん、メインの曲(仕事)につなげるタイミングは本人の自由です。
さらにギグワーカーの特徴として、スマホアプリやインターネットを介して仕事を受注するということがあります。
まさに、今の時代の新しい働き方といえるでしょう。
この2つに該当していれば、クラウドソーシングサービスを介して単発の仕事をするWebライターやプログラマーもギグワーカーということになります。言葉自体は新しいですが、振り返ってみるとかなり前からギグワーカーは存在していたということですね。
つまりギグワーカーは、個人で働くフリーランスというカテゴリーの中の、1つの種類と考えて良いと思います。
ギグワーカーの代表的な仕事
ギグワーカーといえばUberEats!というイメージですが、他にもたくさんあります。順番に見ていきましょう。
UberEatsなど配達パートナー

スマホにアプリを導入し、注文があったら品物をお店に取りに行って注文者に届ける、配達パートナー。コロナ禍のステイホーム生活で、お世話になった人も多いのではないでしょうか。
Uberだけではなく、似たような宅配サービスもどんどん増えています。基本的に、配達の距離によって報酬が変わる仕組みです。
宅配サービスといってもすべてがギグワーカーではなく、大手の出前館などは雇用システムも完備しています。
イベントスタッフ

その日限りのイベントスタッフも、ギグワーカーの活躍の場です。
コンサートスタッフだけではなく、人が集まるイベントの受付・案内係・会場整理などいろいろな仕事があります。
報酬は時給・日給といろいろありますが、基本的にイベントスタッフ募集がある時に直で請け負うのがギグワーカー。イベント企画会社や派遣会社に登録して雇用関係を結んだ場合は、ギグワーカーとは呼ばれません。
マーケティング調査

最近は、インターネット上のマーケティング調査も増えてきましたが、交通量調査などは昔からありましたよね。専用の道具でカチカチやって人数・台数をカウントする、あれです。
今から思えば、交通量調査もギグワーカーの仕事だったんですね!
その他、コンビニ商品に関する覆面調査などもあるようです。
美容スタイリストなど

美容師やネイリストの世界にも、美容室オーナーに雇われるのではなく、場所を借りて単発で仕事をするギグワーカースタイルが普及し始めています。
最近では、美容師×美容室×利用客のマッチングアプリなども開発され、副業として美容師をやる人も増えてきました。
美容師の資格はあるけれど、本業でやっていくにはリスクが高いと考えている人にとっては、技術を生かしてツナギで働くことができるギグワークはメリットが大きいのではないでしょうか。
その他のギグワーカーの仕事
その他、クラウドソーシングサービスを介して単発で仕事をする人なら、誰でもギグワーカーです。
フリーランスでこれらの仕事をメインにやっている人は、クライアントとの信頼関係を築いて継続で仕事をもらっているというケースも多いでしょう。
ですが、次の保証はなくあくまでも単発の仕事を継続してもらっているだけに過ぎません。
業務委託契約などを交わさない限り、個人で受注して1件1件の仕事をこなすのはギグワーカーです。

まだ認知度が低いギグワーカーですから、線引きは曖昧です。私は在宅でフリーライターを始めてすぐに個人事業主として屋号を持って仕事をしているんですが、初期はやっぱり単発で仕事を請け負っていました。これも、ギグワーカーだったことになるんでしょうね。
ギグワーカーの求人はどこで探す?
生活スタイルや働き方によっては、かなり便利なギグワーク。いったいどこで、仕事を探せば良いのでしょうか?
クラウドワークス
クラウドソーシングサービスの最大手ともいえる、クラウドワークス。ギグワーカーにとって、魅力的な案件がたくさん載っています。
パソコンを使ったオンラインの在宅ワークがメインですが、中にはお店調査や取材などの案件も。とにかく求人が豊富にあるので、自分の得意分野の仕事を探すことができます。
資格不要で稼ぐなら「クラウドワークス」
中には、業務委託契約の長期案件もあり、ギグワーカーを卒業したいという人にもおすすめです。
Spot Gig(スポットギグ)
スポットギグは、2万人以上のギグワーカーが登録しているマッチングサービスです。
30分単位からの単発の仕事が常時約1万件あり、スキマ時間を収入に結びつける、まさに「ギグ」なお仕事サイト。利用料は無料で、仕事探しから応募、勤怠管理までスマホだけで完結する手軽さも魅力です。
基本的に非ITの仕事ばかりなので、パソコンに不慣れな人やネット環境が整っていない人でもどんどん働けます!
参考:Spot Gig
GiG Works Basic(ギグワークスベーシック)
ギグワークス株式会社が提供する、新しいマッチングプラットフォーム。パッケージの組み立てなどの単純作業から、PC・タブレットの設置作業、事務作業などジャンルが豊富にそろっているところが特徴です。
まだ立ち上がったばかりのサービスなので、求人が少ないですが、今後に期待ですね。
Yahoo!JAPAN
誰もが名前を知っている(?)Yahoo!でもギグパートナーを募集しています。
職種はエンジニアやデザイナーが主なので、専門知識とある程度の経験は必要になりそうです。また、名称は「ギグパートナー」ですが、原則業務委託契約となるため、本来の意味でのギグワーカーとはちょっと違う内容になっています。
参考:Yahoo!JAPAN
ロジデリ
物流専門のギグワーカーを募集しているのが、物流求人のロジデリ。
半日からの仕事やシフト自由の仕事もたくさんあるので、他の仕事とかけもちしたり空いた時間を有効活用したりといった働き方が可能です。
2020年のコロナ禍で宅配の需要はどんどん増えているので、もし条件が合うなら一考の価値がありそうですね。
参考:ロジデリ
ギグワーカーのメリット・デメリット
ギグワーカーの仕事は、探せばそれなりにありそうです!仕事を始める前に、メリットとデメリットを比べてみましょう。
ギグワーカーのメリット5つ
ギグワーカーのメリットは、主に5つ。やはり、自由度が高いというところが一番の魅力ではないでしょうか?
ギグワーカーの仕事は、空いた時間にぱっとできるものが多いです。仕事によっては稼働時間が長くなることもありますが、ほぼ1日で完了します。
シフト制勤務をしている人なら休みの日を利用してお小遣い稼ぎができますし、夜間だけ働くことも可能。資格や条件などのハードル面が低く、面接もない(仕事によります)ので、思い立ったらすぐに働けるという手軽さもあります。

逆に、辞めるのも簡単です。ただ仕事を受注するのを止めれば良いだけ!就職が決まるまでのツナギ(まさにギグですね)として働く人も、今は増えているようです。

ギグワーカーのデメリット3つ
一方で、カバーしようのないデメリットも…。次の仕事があるかどうかわからないという不安定さは、ギグワーカーの宿命ともいえます。
大前提として、ギグワーカーには保障がありません。健康保険・年金・税金などすべて、自分で管理する必要があります。失業保険も、当然ありません。

例えばUberEatsなら、利用客から注文が入らない限りはヒマなままです。クラウドソーシングサービスを介して仕事を受注するにしても、どれだけ応募しても決まらない時はまったく決まりません。
また、就職やアルバイトの面接などでも、ギグワーカー時代の仕事は職歴として提示することができないものがほとんどです。
【まとめ】ギグワーカーになるならまず副業で
現在の日本ではまだ、ギグワーカーはそれほど広く認知されていません。
ギグワーカーという働き方が認められるまでは、副業として少しずつ働くことをおすすめします。
しばらく就職の予定はない、もしくは企業に属さずにフリーランスとして働くのであれば、開業届を出して個人事業主になりましょう。単発で仕事を続けるなら、その方がずっとメリットが大きいですよ。
何かと便利なギグワーカーではありますが、使い勝手の良い「駒」にはなってはいけません。
働きながら可能性を探し、あなたにぴったりの仕事を見つけてくださいね。


『Cozy Home』
管理人:naka
お酒と映画と本をこよなく愛するフリーライター。3児を育てるシングルマザーです。